研究室の取り組み

長いCNTを作る
 これまで、CNTは「数ミクロン程度の短い繊維」と広く理解されていました。 CNTは、世界中でいろいろな作製方法が研究開発されています。 しかし、長くても数分から数十分でCNTの成長は自動的に停止してしまいます。 そのため、CNT長も短いものしか得られていません。 では、どうしてCNTの成長は停止してしまうのか? 私たちはその理由を解明し、どうすればCNTの成長は停止しなくなるのかということを 課題として研究を進めています。 これまでの研究で、数mmの長さのCNTを短時間で成長させるCVD(化学気相堆積法)技術を 研究室独自に開発してきました。CNT成長停止を抑制するためにいくつかの方法を 取り入れています。今後も、さらに長いCNTを作るための技術開発を進めていきます。
 永遠にCNTを成長させる技術が生まれたら...  CNTファイバー、CNT布、CNTロープ、CNT電力送電線、CNT板、CNTプラスティック etc。 CNTには、無限の用途が広がっています。


CNTを成長させるCVD装置のイメージ


石英基板上に2mm以上の長さに成長したCNTアレイ。垂直に配列して成長しています。 2mm以上にまで連続したCNTは、1分間に0.1mm(100ミクロン)の速さで成長します。

CNTを並べた大型構造体を作る
 CNT個々の特性は大変優れていますが、依然として短い素材であり実用的なものとして利用するには扱いづらい材料であると言えます。CNTの優れた材料特性は主に長軸方向に現れます。そこで、CNTを同じ方向に並べて扱いやすいサイズにまで大型化すると、CNTの特長を活かした新しいCNT材料として活用することができます。
 私たちのグループでは、CNTアレイからCNTウェブを引き出して加工し、大型CNT構造体を作製する研究を実施しています。そして、その大型CNT構造体の材料特性の発現機構を解明するとともに、さらなる特性向上とその特性を活かした応用技術開発を進めています。
 ここで、CNTウェブを形成するためには、「高紡績性CNTアレイ」がキーマテリアルとなります。
 CNTウェブ、CNT紡績については、次のページで紹介します。 -Click-


CNTを一方向に配列させたCNTシート。CNT同士はファンデルワールス力で結合しており、結合剤は不要である。