CNT乾式紡績現象

 基板上に高密度に垂直配向成長したカーボンナノチューブ(CNT)では,蚕の繭から絹を紡ぎ出すのと同じように,CNT連結体がつるつると紡ぎ出される乾式紡績現象が発現する.CNTが自己組織化的に一方向に配列するため,紡ぎ出された糸やシートなどのCNTアセンブリには,CNTの優れた電気伝導特性,熱伝導特性及び力学特性が現れる.近年,この乾式CNT紡績技術が,CNTならではの新しい応用技術を生み出す革新技術として注目を集めている.

 この「CNT紡績」とは,基板上に垂直に配向成長したCNTアレイから水平方向にCNTが次々と引き出される現象であり乾式紡績(ドライスピニング)と呼ばれる.このプロセスにより、基板上に三次元的に成長しているCNTが二次元ネットワークを形成したCNTウェブという結合体に変換される.CNT同士は強いファンデルワールス力で結合されているため,従来の紡績とは異なりCNTウェブは撚りを加えなくとも紡績可能である.さらには,積層してシートを形成することもできる.

CNT乾式紡績の原理

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