CNTフォレスト合成に関する研究論文がCarbonに採択されました。
当研究室では、CNTを基板上に垂直に配向したCNTフォレストの合成において、微量の塩素ガスが反応を促進する効果があることを見出しました。塩素には、CNT成長触媒の失活を抑制しつつ成長速度を高める効果があります。この効果により、CNTの本数密度が高くなるためCNT同士のファンデルワールス結合も強くなり、結果としてCNTフォレストの乾式紡績性能が向上することもわかりました。
このCNTを紡いで作製したCNT糸は、引張強度1.4GPa、ヤング率130GPa、電気導電率675S/cmという優れた機械・電気特性を有する軽量繊維と言えます。
Enhancement of catalytic activity by addition of chlorine in chemical vapor deposition growth of carbon nanotube forests
Toshiya Kinoshita, Motoyuki Karita, Norikazu Chikyu, Takayuki Nakano, Yoku Inoue
Carbon 196,391-400 (2022).
DOI: 10.1016/j.carbon.2022.04.075
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